今年開催されているパリ五輪。
日本も次々とメダルを獲得していますが、
そこには喜びの涙もあれば、悔し涙もたくさん。

オリンピックに出場できなかった選手も含めて、
ひとりひとりの選手にドラマがあり、
努力や苦悩、プレッシャーを乗り越えて戦う姿に、
勇気と感動をいただいています。

金メダルを目指して各国のライバルと競い合うオリンピックですが、
最後は自分自身との戦い。
選手の方々の想いや歩まれてきた人生を知ると、
ただただ尊敬の念を抱くばかりです。



様々なドラマがある中で、
今このコラムを書いている前夜に行われた、体操男子団体を見ていて感じたこと。



前回の東京五輪では、惜しくも中国に金メダルを譲っていた日本。
今回は、5種目終えた時点で中国に3点も差をつけられ、メダルを獲れるのかどうかも分からない状況でした。

そのような中、最終種目の鉄棒で、ここまで順調だった中国の選手にミスが。


団体戦最終種目の鉄棒では、
メダルのこと、ライバル国のことを意識し、
選手の緊張感やプレッシャーは相当なものになるそうです。

きっとこの選手も、
いろいろな感情が押し寄せ、
本来の力を発揮できなかったのだと思います。


その後、日本のエース 橋本大輝選手が演技。

ケガの影響から予選での不調、そして団体戦2種目目のあん馬でも落下していた橋本選手。


自分だったら、
中国の選手の連続落下を目の前にしながら、
自分の失敗も頭をよぎり、
いろいろな邪念が押し寄せ、心がぶれてしまいそう…。


しかし橋本選手は、
東京五輪のときの悔しさと、
一緒に演技してきた仲間の想いを力に変え、
諦めない！と自分を奮い立たせ、
見事に技を成功。
日本は金メダルへ大逆転となりました。

「絶対に諦めるなよ！いけるから！」
と終始声を出し続けていた萱和磨選手。
同様に、
絶対に諦めないという気持ちと、チームを信じる気持ちを持ち続けていた、
岡慎之助選手、杉野正尭選手、谷川航選手。


選手たちの姿から、
マイナスをプラスの力に変える前向きな心
自分の力を信じる強さ
仲間を想い、仲間を信じ、心から支え合う温かさ
そのようなことを感じ、とっても素敵なチームだなと感動しました。