症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2024/07/16 (火)

[夏の気の働きは?]

春から夏にかけては、陰陽論で「陽」が増す時期。
「気」が活発になり、体内で増えたエネルギーを外へ発散させるのに適しています。

中でも五臓の「心」の働きが活発に。
一生懸命に血液を送り出し、エネルギーや栄養分を全身へめぐらせ、各臓腑の働きを支えます。

また中医学で「汗は心の液」と言われ、血・津液から汗を作る働きも活性化します。
汗は、上昇する体温を下げるために無くてはならない生理現象。夏に活性化するのは納得です。
体表面で働く気の一種「衛気(えき)」も、毛穴の開閉を行うことで発汗を調節しています。


このような気の働きによって、夏の身体は次のような状態に。

 ● 心の負担が増える
 ● 気をたくさん消耗する
 ● 発汗により血や津液も消耗する


そして、負担や消耗が大きい場合や連日続くような場合、次のような症状が起こります。

 □ 疲労感
 □ 食欲低下
 □ ほてり
 □ 動悸
 □ 不眠
 □ 口渇
 □ 熱中症
 □ 汗が止まらない
 
過度なダイエットは危険
このような状態で無理なダイエットを行うことは、身体にとって大きな負担になります。

▲ 避けてほしいこと ▲
・無理な食事制限
・過酷な運動や労働
・寝不足や休養不足など


消耗が激しかったり、食欲の低下で一時的に痩せる場合もありますが、これは健康的な状態ではないのでご注意を。
秋以降にリバウンドしたり、夏バテからの不調(風邪、喘息、皮膚病、冷え、うつなど)が秋冬まで長引く可能性もあります。


でも、薄着の夏こそスッキリした身体で過ごしたいですよね。
健康的なダイエットで、心身ともに元気に美しく過ごすポイントをお伝えします!