更新日:2024/01/16 (火)
【身土不二】
「身土不二(しんどふじ)」とは、身体と土は二つにあらず一体である、という意味。
その土地で採れた旬の食材を食べることが、自分の身体に一番合っており、生命力が養われます。
そして何より、美味しいです。
夏の暑い日に海辺でスイカを割り、「あつ~い!」と言いながらいただくスイカは最高に美味しいですよね。夏の観光地では、キュウリの塩漬けを食べ歩きする人の光景も。
どちらも火照った身体を冷まし、汗で失われた水分やミネラルの補給にもなっており、身体が欲している分、余計に美味しく感じられます。
しかし、これらを冬に食べようとは思いません。冬の身体には合わず、美味しく感じないからです。
また、旬に採れた食材は栄養も満点。
食材が最もイキイキできる季節に育ち、しっかり栄養を蓄えた状態で収穫されているので、他の季節にできたものよりも元気で美味しいのです。
私は広島出身なので、冬はお鍋やシチュー、お雑煮などにも牡蠣を入れます。
牡蠣の身は亜鉛や鉄分などのミネラルが豊富で、血を養ってくれる食材。
心も身体も乾燥しがちな冬を、内側から潤してくれます。
瀬戸内海の島で採れたミカンは、食後のデザートに。
ビタミンCやクエン酸が豊富で風邪予防になり、薬膳的には身体を温めてくれます。
今では一年中夏野菜が手に入るなど、旬ではない食材をいつでも食べられます。
また南国で採れた果物が、いつでもどこでも食べられます。
便利で恵まれた食環境ではありますが、
今この場所で、この季節だからこそいただけるものを意識して選んでみると、
心も身体も、より一層喜ぶ食卓になりそうです。
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