症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2022/09/12 (月)

【胃腸をケアする過ごし方】

たまの不摂生なら大丈夫ですが、それは日頃からの健康貯金があればこそ。

日々のちょっとした積み重ねで、いざという時も頼れる胃腸を育てましょう♪
 
*明るく楽しく過ごす
緊張するとお腹が痛くなったり下したり、逆に便秘になったりと、精神状態は胃腸に影響を与えます。

不快になる情報は無理にインプットせず、自分をご機嫌にする時間を大切に。
 
*くよくよ悩むより動いてみる
「思慮する(深く考える)」のは良いことですが、行き過ぎると胃腸を傷つけ、食欲低下や腹部膨満感、下痢・便秘などに繋がります。

「エイッ!」と一歩踏み出してみると、あれは杞憂だったなぁと思うことも。
一回の成功より、何回も挑戦と失敗を繰り返す方が得られるものも大きいはず!
 
*よく噛む
唾液の分泌で消化を助けるとともに、気のめぐりが良くなり自律神経を整え、胃腸の働きを改善してくれます。

合言葉「あ・り・が・と・う・ご・ざ・い・ま・す」を2~3回唱えると効果絶大。
 
*温かいものを好む
茹でる、煮る、蒸すなど、火を通した温かい料理で胃腸はほっこり。

夏に冷たい物が続いた方はとくに、温かい飲み物や食べ物中心にシフトしていきましょう。
 
*水分を摂り過ぎない
汗も減ってくる季節。空気は乾燥しますが、過度な水分摂取は控えめに。

体質にもよりますが、1日1~1.5L程度をちょこちょこ少しずつ飲む感覚で、トイレもしっかり行きましょう。
 
*腸内フローラを育てる
食物繊維や発酵食品をバリエーション豊かに、毎日摂るのがポイント。

2週間ほどでお通じに変化が現れやすいので、自分には何が合うのか試しながら続けてみては?
止めると元に戻りやすいので、継続が大切です。
腸内細菌が元気に働く食材
味噌や納豆、ぬか漬け、醤油、塩麹、ヨーグルトなど様々な発酵食品と一緒に摂ると効果的◎
  • 全粒穀物
    玄米、大麦、もち麦、オーツ麦、ライ麦、キヌア、アマランサス など
  • 海藻類
    昆布、ワカメ、ヒジキ、もずく など
  • 野菜
    いも類、きのこ類、ゴボウ、菊芋、オクラ、ブロッコリー、トマト、人参、玉ねぎ など
  • 豆類
    インゲン豆、大豆、小豆、きな粉、おから など
  • 果物、ドライフルーツ
    バナナ、キウイ、アボカド、りんご など
  • 加熱後に冷ましたデンプン
    冷やご飯、ポテトサラダ など
*腸を動かす運動
足腰を動かす(スクワット、もも上げなど)+ 上半身をひねる
⇒ 骨盤周りの気血のめぐりUP + 腸への刺激に

運動していない時も、クンバハカ法(息を吐いて肛門を引き締める→吸って引き締める)を意識して姿勢よく過ごすと、自律神経の調節と排便力UPの一石二鳥!
 
*早寝早起き
自律神経と胃腸には密接な関係があり、リラックスしている時に胃腸の動きは活発に。
寝ている間にしっかり便が作られるとともに、早寝早起きで自律神経が整い胃腸の働きも改善!

21時~23時の間に寝て、5時~7時の間に起床・排便するのが理想的です。



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[参考資料]
『新しい腸の教科書』江田証 著
『Tarzan 食物繊維で、腸を整える!』マガジンハウス 出版
『東洋医学式 体内時刻を制すれば痛みが消える!不調がなくなる!』鈴木康玄 著