夏は暑いもの。その状態に身体が徐々に慣れていれば負担は少なく済みます。
ただ昨年から外出機会が減っている分、季節とともに変化する気温に身体が順応できていないことや、屋外と室内の気温差が大きいことから、「暑さ」に対する身体への負担は増えています。
まず、体温調節をするために身体は気(=エネルギー)をたくさん使います。
暑い時は体中の毛穴をパーッと開き汗を出して熱を逃がし、冷房の効いた室内に入ると毛穴をキュッと閉じます。
そのため急激な気温変化があると、皮膚が必死にドア(毛穴)を開け閉めすることになり気の不足状態に。ついには毛穴の開閉がうまくできなくなります。
毛穴を開くことができないと熱がこもります。
毛穴が開きっぱなしになると汗がだらだら止まらなくなり、風や冷え、湿気が体内に侵入します。
一方で心臓は、汗で水分が減り濃縮された血液をなんとか全身へ巡らせようとより一層働きます。
心臓は働き者で熱を帯びやすく、せっせと頑張りすぎてヒートアップすることもあります。
また体温調節や発汗で気を消耗している中、頑張って気を作り続けてくれているのが脾(胃腸)です。
ただし脾は冷たい飲食物に弱いため、冷やされると気が作られにくくなり体全体が気(エネルギー)不足傾向に。
そのような中でも、元気の源を担っている脾を中心に私たちの身体は頑張ってくれています。
この季節の不調に苦しくなる時があっても、
「あ、今私の身体も頑張ってくれているんだな」と感じられると、
「いつもありがとう~」といたわりの気持ちが湧いてきて、
良くなる力もじわじわと湧き出してきます。
この夏、いろいろと頑張ってくれている私たちの身体。
皆さまの身体はSOSを出していませんか?