枇杷
ビワはバラ科の植物で初夏の訪れとともに店頭に良く並べられ、季節を感じさせてくれる果物の一つです。そのまま食べてもおいしいですし、お酒にしても美味しいですよね。ビワの名前は葉の形が楽器の枇杷に似ていることに由来するといわれ、日本にも9世紀前後に渡来したとされていています。
枇杷には食べるだけでなく、色々な使い方があります。以下にご紹介します。
枇杷葉の使い方(飲む)
漢方では肺の熱を取り、咳を止め、痰を取り除く働きや胃熱による吐き気、口の渇きに良いとされています。
手軽にお茶として煎じて飲むこともできます。(6g~15g/日)
江戸時代には「枇杷葉湯」として、庶民の夏の暑気払に盛んに飲まれていました。 枇杷葉湯は、ビワの葉に肉桂、霍香、莪述、呉茱萸、木香、甘草を混ぜ合わせたものです。
鼻炎や鼻茸などで鼻づまりがある時には、辛夷や山梔子などを配合する辛夷清肺湯がよく用いられます。
枇杷葉の使い方(入浴剤)
暑い季節にあせもや湿疹等の皮膚のトラブルのある方に入浴剤としてお風呂に入れる方法もあります。
血行を良くし、身体の芯から温まり、疲れも取れます。
皮膚のトラブルの他に冷え症、肩こり、腰痛、関節痛の方にもおすすめです。
<作り方>ビワの葉(50~60g)を布袋に入れ、やかん等で煮つめた後にお風呂に布袋と煮出したものを一緒に入れます。
枇杷葉の使い方(温圧療法)
大正時代に静岡県内の禅寺から始められた「枇杷の葉温圧療法」という民間療法があります。
あぶったビワの葉の表面を患部や全身に圧し当てたり、ビワの葉を置いた上から加熱するという方法で肩こり等の痛みをはじめ、難病や癌にも効果があるといわれています。