続編
「貨幣状湿疹になって漢方の道を志した」では個人的な事例ではありますが、私自身の貨幣上湿疹の改善例を紹介させていただきました。今回は、その当時の食養生についてお話しをさせていただき、読んでいただいた方に何かしらお役に立てればと思います。
最も悪化したのは洋菓子を食べた時
さて、現在から遡る事、8年くらい前。当時脱ステロイドをおこない、漢方薬だけで貨幣上湿疹に立ち向かっておりました。自分の体質にあった漢方薬で9割以上改善はしていたものの、良くなりそうでまだぶり返したり…の連続でした。
当時、具体的に気を付けていたのは、餅、赤身の魚、油、砂糖です。なぜかというと、餅は身体を温める力が強い食べ物⇒炎症が強くなる⇒皮膚炎悪化、赤身の魚・油は身体を温め血を汚す食べ物⇒老廃物が溜まり、またそれを燃やそうとするので炎症悪化⇒皮膚炎悪化、砂糖(白砂糖や人工甘味料)は、身体に毒性が高い事、酸化(老化させる)力が強いので肌が乾燥しバリア機能が弱まること、アレルギー反応自体を助長させる等、色々と悪影響があると言われています。
そして、運が悪い事にこれらは私の好物ばかり。実際にそれらを一度食べると、その日の夕方や次の日には必ず悪化していました。でも、少し控えて症状が落ち着いたらまた油断して食べて…悪化しての繰り返し。やっぱり良くないものなんだと痛感しました。中でも一番良くなかったのが、私の場合は洋菓子でした。確かに砂糖と油の塊みたいなものですね…。
悩んだ末、食事量自体を抑える事に
これは、実際に漢方薬と1日1日玄米菜食、10キロランニングで人間の自然治癒力を最大限引き出し数々の難病を治していた有名な漢方医の先生の事例を参考にしました。食事自体を完全に玄米菜食にはできませんでしたが、主食は玄米。肉、赤身の魚は控え、食事は1日2食に。すると、いままで燻ぶっていたような感じだった貨幣上湿疹が日を追うごとに、霧が晴れるように、す~~と消失していきました。
食事を気を付けてから1ヵ月くらいで炎症の後のような黒ずみだけが皮膚に残っているような状態。せっかく漢方薬で体質改善に励んでいても、もともとの病気の原因になるようなものを摂っていると治らないものなんだと身を持って体験しました。
その後、症状も落ち着いたままでしたので漢方薬も徐々に減薬。服用して2年くらいで退薬し、1日2食の継続で皮膚も正常な状態を維持できるようになりました。
食べ過ぎない・玄米菜食・嗜好品は楽しみ程度
人間の身体は、100%食べたもの、飲んだもの、吸った空気で作られます。ちょっとくらい体に悪いものを食べたとしても人間の身体は本当に適応力が高いので、少々の毒は解毒してくれる力を備えています。しかし、いくら体に解毒力があろうともいつまでもそのことに甘えていては、そのうち持ちこたえられなくなってしまいます。他の病気でもそうですが症状の多くは、身体からの悲痛なメッセージです。そのメッセージに耳を傾け、これまでの体の頑張りに感謝し、その声に行動で応えることで、身体はもっともっと力を発揮できるようにできていると感じます。
普段の食事は食べ過ぎない事、そしてなるべく身体に元気を与えまたきれいにしてくれる玄米や雑穀を積極的にとること。そして好物は自分の解毒力の範疇で楽しみ程度に食べること。これだけで、長年のアレルギー体質に悩まない生活が送れています。