症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/24 (火)

セミの鳴き声がするような耳鳴り

一年以上あった耳鳴りが漢方で改善

50代女性のお話。

セミの鳴き声がするような耳鳴りが右耳に一日中あるとのことで、それが一年以上ずっとというのは、言葉では表せないようなとてもお辛いことだと感じました。

「総合病院や、耳鼻科、年齢的なこともあり産婦人科へも行ったが、頭の検査は異常ない、更年期ではないかと言われたが、とくにすることもないということで、漢方でなんとかならないですか?漢方ってどんなものですか?」というご様子でした。病院で治りませんと言われ、ショックを受けたこともお話されました。

漢方は症状体質に合わせて選ぶ

耳鳴りにはコレ。とすぐに漢方が決まるのではなく、お客様の症状、体質をお伺いして漢方をお選びします。
慢性的なものなのか、急性的なのか。
なぜ不調になってしまったか?それがなぜ良くならないのか?

今回の方は、気の流れが悪くなったことで、水の巡りが悪くなり、ドロドロとした悪い水がたまっている様子を感じ、滞りを巡らす漢方を飲んでいただきました。

早く効く秘訣は煎じ生活を楽しむ

一ヶ月後、耳鳴りが無い日があってうれしいとご報告を受けました。
二ヵ月後、気にしなくなり、意識が耳に行かなくなった。今までは、映画を見てても、耳鳴りのほうが気になり、集中できなかった。

漢方で改善方法としてご案内させていただくものは、慢性的なものほどお時間がかかることが多いです。今回のお客様は、思ったよりも効きの実感が早く、こういったケースもあるので、漢方は不思議です。印象に残ったのは、煎じをするのが生活に溶け込んで、楽しいと思うこともあるということでした。こういった、前向きなお気持ちが加わって、漢方の効きが良くなったのだと思います。

体質改善の極意

だんだんと悪いものが積み重なって起きてしまった不調は、だんだんと良いものを積み重ねていき良くしていく。体質改善には根気が必要です。私たちも本気でそのお気持ちを応援させていただきます。一方で劇的なスピードで変化を起こすこともあります。今回の方のように「期待」していただくことも大切だと感じました。