症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/24 (火)

耳鳴りは年齢のせい?

79歳 女性

夏の始まりぐらいから右耳に耳鳴りが出始めた。

病院に行ったところ鼓膜に耳垢がついているとの事で、除去してもらうものの少し音が小さくなったぐらいでそこまで変わらなかったが我慢していた。その後音が再び大きくなり始めまた受診したが「年齢のせいでしょう」の一言で片づけられた。まともに取り合ってくれないのかとものすごく悲しかった。

その頃からまず電話の声が聞き取りにくく不便な思いをするようになった。

更に寝る時に音が気になってなかなか寝付けず、トイレで夜中に目が覚めると再び寝るのに苦労した。

眠れないと体が疲れるので今まで行っていたプールでの運動に行くのもおっくうになった。

そうすると今度は便秘になり体重も増加してしまうと同時に肩こりもひどくなり・・・と悪循環に陥ってしまった。

老化現象と耳鳴り

漢方では耳は「腎」と深い関わりがあります。「腎」は年齢と共に衰えてくる部分で、老化現象は腎の衰えと捉えます。

耳鳴りの中でもジーと低い音がする耳鳴りはこの腎の衰えで起きる耳鳴りです。

病院に行くと、年齢のせいだとか、一生治らないと言われ、悲しい思いをされる方も多いと思います。

徐々に気にならないようになる方も多いのでぜひ、あきらめずに漢方を飲んでいただきたいと思います。

始めは何となく、2か月で明らかな変化

服用を始めて次の日、気のせいか耳鳴りの音が今までと違う感じがした。ただ翌日以降はいきなり音が大きくなって眠れなくなるなどの波が出てきた。

1ヶ月ほど過ぎると音が少しトーンダウンしたようになり寝る時に少し楽になったように感じた。なんとなくお通じも良い気がする。肩こりも楽になってきた。だがまだ調子が悪い時もしばしばあった。でも翌日に調子良い事が多い気がしたので、それを信じて服用を続けた。

2か月目には波はあるものの明らかに音が小さくなっていた。

何よりも驚いたのは20年近く毎晩1回は夜中にトイレへ行くために起きていたのが起きずにしっかり眠れている事。そうなると当然再び寝付く時耳鳴りで嫌な思いもしなくなった。お通じも調子良く、自分でも食事に気を付けていたので体重が2kgほど落ちた。

気持ちも上向きになったせいかもう一度運動もやってみたい、遠方の知人にも会いに行ってみたいなどのやる気も出てきた。

前向きに続ける気持ち

低い音の耳鳴りは改善までに少し時間がかかることも多く、飲んで数カ月で何も変化がなく服用を諦める方もいらっしゃいます。

今回の方もはじめのうちは、何となくいいかも?という程度でしたが、何よりも良くなりたい!なるんだ!という前向きな気持ちがお客様自身の力を高めて良い方に向かっているような気がします。