子宮内膜症は不妊症の原因なの?
生理がある女性の約10%にみられるという子宮内膜症。
子宮の内膜は、赤ちゃんのためのふかふかベッドです。
赤ちゃんがいないときは剥がれて生理として体外へ出ていきます。
普通は、子宮の内側だけに存在するもの。
しかし、内膜が子宮を飛び出し、卵巣やその他の場所に存在してしまうと、子宮内膜症です。
本来はないはずの場所で、月経の度に増殖し、その血液は生理のように排出されず、炎症を起こします。
子宮には問題はありませんが、卵を作る卵巣にできれば(チョコレート嚢胞)、
卵巣は腫れ、周囲にある卵管などとくっついてしまい、本来の卵巣や卵管の働きができにくくなります。
また、赤ちゃんができない原因が見つからない女性の約20%に、腹膜に内膜症が発見される為、
直接の原因がわからなくとも、腹膜の内膜症も不妊と関係しているといわれています。
でも!
漢方ではそうは考えません!
というか、私はそうは思いません!
実際のデータが違う、というのではなく、考え方が違うような気がしています。
「実際に(腹腔鏡や開腹して)目に見えるほどの内膜症ができてしまう状態」
これに問題があります。
「ブルーベリースポット」と呼ばれたりしますが、黒い斑点状だそうです。
そう、漢方では「瘀血」(血の滞り)です!
腹膜に瘀血がある・・・ということは、他のところでも瘀血は存在する可能性が高く、
かなり極端な言い方をしますと、赤ちゃんのためのふかふかベッドは、どろどろベッドかもしれません。
実際に、手術後数年して再発することも多いと言われていることからも、
体質から変えていく必要があると感じています。
では、なぜ瘀血ができてしまうのでしょうか?
原因①「運動不足」
運動は血行をよくしますよね。
常に同じ姿勢ばかりでは、血行は悪くなり、瘀血ができます。
運動する時間がとれない方へ私のおすすめは「掃除」です!
窓ふきとか、ぞうきんがけとか、イイですね!
原因②「食事の不摂生」
添加物の入ったもの、甘いもの、脂っこいもの、乳製品の取り過ぎはやはり瘀血につながります。
繊維質の多い野菜を一緒にとって、体外へ排出できるようにしましょう。
原因③「冷え」
液体のほとんどは冷えるとかたまります。
血液も同じ。
入浴や食事・衣服で改善できることも多いですね。
原因④「睡眠不足」
漢方で「血」は「体のガソリン」の一部です。
毎日動いたり考えたり、見たりできるのは、「血」があるおかげ。
睡眠不足では体はガス欠。
ガス欠なのに燃やそうとするとススが出るのと同じで、瘀血が発生します。
体質にもよりますが、赤ちゃんを望む方は、8時間くらい眠れるといいですね。
原因⑤「ストレス」
ストレスが多くかかると肩がこりませんか?
血行が悪くなっている証拠です。
ストレスは血行を悪くします。
こまめに深呼吸することで血行不良を防げます。
原因⑥「血虚=血の不足」
体力があまりなく、立ち眩みがあったり、爪がもろかったり、肌が乾燥していませんか?
「血虚」があると、流れるモノがないので、血行がわるくなります。
睡眠不足以外にも元々の体質的なものだったり、ストレスが長期化していたり、
目を使いすぎたり、無理なダイエットをしていると血虚になってしまいます。
漢方では、瘀血の原因がどこにあるのかをまず見極めます。
それによって使用する処方も様々。
虚弱なために瘀血がある方には「当帰芍薬散」。
虚弱体質で、冷えもストレスも血虚もある方の瘀血には「きゅう帰調血飲第一加減」。
体力は普通で冷えがある方には「桂枝茯苓丸(加よく苡仁)」。
体力がかなりあってストレスがあり、便秘もちの方は「通導散」。
他にもいろいろ・・・いろいろ・・・です。
ぜひ漢方で瘀血退治!してみませんか?