症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/23 (月)

結婚13年目、41歳での妊娠までの道のり

結婚生活13年目

結婚生活13年目の41歳の女性がご来店されました。ご主人様とのお二人の生活を満喫され、いよいよ二人の赤ちゃんを、と思ったのが1年半ほど前とのこと。

この1年半体外受精を3回。一度は妊娠したものの8週目で流産されていました。

その時の血液検査で甲状腺の値が少し高めと言われたのもあって、それで漢方で体質改善をしながらとの気持ちをもっていらっしゃいました。

体調は徐々に上向き、でも結果は出ず

漢方を始められてすぐに実感されたのは、生理前いつもなら食欲が増して、特に甘いものがやめられなくなっていたのが無かったこと。そしてまだ肌寒い頃でしたが、足がポカポカ温まり、いつのころからか夜中に一度トイレに起きるようになっていたのが、起きなくなったとのことでした。

漢方を始められ3か月後の体外受精は陰性。翌月もその予定でしたが子宮の状態が整わなくて今回はキャンセル。その2ヶ月後に、凍結していた受精卵の最後の一つを移植。しかし体温が一定せずそのまま生理がきました。

心身一如~疲れたときには少し休憩すること~

その時に言われたことが、「少し休憩しようかな」

ここにいらっしゃる前の一年半と、漢方を始めて半年の、この2年間できるかぎりのことをと挑戦してこられて、身体もそして精神的にも少し疲れてきた、正直なお気持ちだったと思います。

しばらく漢方はしっかり続けられながら、朝のラジオ体操やジムで身体をリフレッシュ、そしてお好きなガーデニングを楽しまれたり、ゆっくり丁寧に一日を過ごされているご様子でした。

この頃、お客様にもよくお話しさせて頂きましたが、心身一如ということばがあります。心と身体は一緒。赤ちゃんが欲しいという気持ちは、希望するもなかなか授からない女性にとっては切実。でもいつの間にか焦りや、落胆や、劣等感などから身体もバランスをくずしてしまうことがあります。この方のように、疲れたらちょっと休憩すること、そしてまた一歩一歩「赤ちゃんが欲しいな」ってその気持ちに正直になることも大切かもしれませんね。

休憩した後のご懐妊

4か月ほどゆっくり過ごされ、そして採卵。前回は4個だったのが7個だったと喜ばれていました。移植後ぎっくり腰にもなられましたが、無事に胎嚢、そして心拍も確認され無事に安定期に。

お母様を早くに亡くされ、お父様にも心配をかけたくないからと、お父様への妊娠のお知らせは、なんと出産予定日の1か月前にでした!

その時の「よかったね」とのお父さんのひと言。何よりも嬉しかったことでしょう。

先日無事に男の子を出産されました。

妊娠する前も、そして妊娠してからもお庭のガーデンングを楽しまれたお客様。お母さんのいろんな思いがこもったそのお庭で、男の子が走り回る日々がこれから楽しみですね!!