症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/23 (月)

ダイエットをして妊娠できた例〜肥満解消が妊活の近道〜

体重と妊娠率
米国ハーバード大学の8年間の追跡調査によると、BMI20~24の標準体型の女性は、排卵障害による不妊のリスクが最も少ないという結果が出ています。
他の論文でも、標準体重の方と比べ、軽度肥満(BMI24~31)で不妊リスクが1.3倍。高度肥満(BMI32以上)では2.7倍という結果が出ています。
体外受精や人工授精でのデータではありますが、流産率もBMIが30以上だと高くなる傾向にあります。
ダイエットで妊娠率向上
また、ダイエット自体が妊娠しやすくするということを示した論文もあります。(Fertil Steril.2014 May;101(5):1400-1403)

BMI 25以上の52名にダイエットを試みてもらい、
① 10%以上のダイエットに成功した群(平均14%体重減)
② ダイエットに失敗した群(平均3.8%減)
で、その後の妊娠成績を比較しました。明らかに妊娠率は、ダイエット成功群が高くなっています。

体重減少率  10%以上の減少  10%未満
妊娠率    88%       54%
出産率    71%       37%
肥満と妊娠の関係
太っている人や体脂肪率が高い人に、無月経や無排卵の人が多いというのは、肥満細胞が男性ホルモンを蓄えやすいということや、脂肪が増えるとあるたんぱく質が減少して卵巣膜が硬くなるということが関係しています。

もし、無月経や無排卵で太っている場合は、まずはダイエットをすることをおすすめします。
また、妊娠中毒症のリスクや難産のリスクを低くするためにも、適正体重にしておくことはとても大切です。

▼漢方的な見解はこちらのページをご覧ください。
肥満と妊娠