症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2024/01/16 (火)

【花粉から身を守る「気」を養う】

花粉が舞う季節になっても、不調を感じる方と何の影響も受けない方がいらっしゃいます。

両者に分かれる要因はいくつかありますが、   
その内のひとつが「防御力」の高さ。
漢方では、「気」「正気(せいき)」「衛気(えき)」などと表現されます。


・風邪をひきやすい
・寒がり
・エアコンの風が苦手
・体温調節が苦手
・アレルギー体質
などが当てはまる方は、「気」が不足している可能性大。
体の外側からの刺激「外邪(がいじゃ)」に対する防御力、適応力が低下しているので、すぐに調子を崩しやすいのです。


でも大丈夫。

日々の暮らしを少し見直してみるだけで、
じわじわと「気」を養っていくことができますよ。
気を養うポイント
*十分な睡眠
夜はリラックスして質のよい睡眠をとり、起きたら朝日を浴びる。
毎日のこの繰り返しで、一日一日しっかり気を養うことができます。

当たり前のようで、基本中のキホンです。
 
*ストレス解消
人間関係、仕事、勉強、過労、気温変化など、ストレスの原因は様々。
放っておくと、ぎゅぎゅぎゅっと気が滞り、プシューっと消耗してしまいます。

解消できるものであれば解消したいですが、難しい場合は、
・ちょっと体を動かす
・深呼吸する
・歌をうたう
など、身体中に気をめぐらせていきましょう!心も身体もスッキリ♪
 
*バランスの良い食事
主食は玄米や雑穀米で、胃腸を元気にしながら気を補充。旬の野菜やキノコ類も、気を養うのに効果的です。

口腔内や目・鼻の粘膜、肌の乾燥も防御力低下の要因に。潤いを養うクコの実や黒豆、松の実などをトッピングに使うのもいいですね。

食べる時は、「ありがとうございます」を唱えながら一口20~30回モグモグ。
気をつくる胃腸を助け、気のめぐりも良くなります。
 
*乾布摩擦
漢方で「気」と関係する臓腑のひとつが「肺」。鼻などの呼吸器系や皮膚の機能に該当し、肺が弱ると気も弱り、気が弱ると肺も弱ります。

乾布摩擦は、肌への適度な刺激により肺を強くする養生法。
衣服の上からやさしく撫でることで、体がポカポカに。気が生まれている証です。
 
*冷え性の方は温活も
花粉症が出始める季節の変わり目は、まだまだ寒さが残る頃。
冷えを感じ風邪っぽい症状のある花粉症には、身体を温める養生も大切です。

太陽を浴び、温かいものを摂り、湯船に浸かりましょう。
生姜、ネギ、紫蘇、シナモンなどを料理に入れるのも◎