症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2022/10/10 (月)

[一番にダメージを受ける肺]

適度な潤いを好む肺は、乾燥する秋が苦手。
全身へ潤いを与える機能が低下し、体表面や粘膜が乾燥します。

そのため、
 ・皮膚の痒みや炎症
 ・喉の痛みや咳
 ・腸の乾燥による便秘
などが見られます。

さらに乾燥を放っておくと、バリア機能の低下により風邪などの感染症にかかりやすくなることも。
 
  • 肺の働き
    喉、鼻、気管支、肺などの呼吸器を通して気を出入りさせる働き/全身へ気を巡らせる働き/皮膚や粘膜を潤し、身体を防御する働き/発汗などにより体温を調節する働き/水分代謝や老廃物の排泄を促す働き
 
また、肺は「悲しみ・憂い」の感情と関係し、「悲しめば則ち気は消える」と言われています。

悲しみ過ぎると肺の気を消耗し、意気が消沈し、呼吸が浅くなったり咳が出たり、ため息が出たりします。
風邪を引いたり、生きる気力を失ったりする場合も。


さらに肺の機能が弱り気の巡りが低下することで、自律神経も乱れやすくなります。

気持ちが落ち込みやすいのも、感傷的になるのも、気持ちが不安定になるのも、季節の影響なのです。


特に肺が弱りやすいのは、
 ・アレルギー疾患をお持ちの方
 ・呼吸器や心臓に疾患をお持ちの方
 ・季節の変わり目に風邪を引きやすい方
 ・胃腸が弱い方
 ・ご高齢の方 など

肺を潤し、綺麗な空気を循環させることで、内側から元気に!