症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2022/01/05 (水)

緊張すると出る、頭痛と腹痛

18歳男性。センター試験のあたりから夕方になると頭痛が出るようになった。治まったり出たりを繰り返していたのだが、だんだんと頻度が増えて来て最近では朝にも出る様になって、さらに痛みが酷い。
鎮痛剤を飲めばある程度効果はあるものの、いつも飲める状況とは限らず痛みが治まるまでじっと我慢して過ごすこともある。天気が悪い時にも頭痛は起こりやすいみたいだ。頻度がだんだんと増えてきた今、そんなにたくさんの薬を飲み続けるのもやはり抵抗がある。
元々小さい頃から試験が近くなったり、運動会やイベント事の疲れでお腹を壊す事も多い体質だった。
ストレスによる気滞
ストレスがかかると一番影響があるのが「肝」です。肝とは自律神経系や、ホルモンバランスなどを調節しています。今回もきっかけは受験のストレス。気の巡りが悪くなり、肝がバランスを崩し、頭痛や腹痛が出るようになっていました。
この、肝の気の巡りを改善するには、柴胡剤を良く使います。今回は柴胡剤の中でも特に表証(肩こりや頭痛など、体の表面に症状が出ている)に使う漢方を飲んでいただきました。
漢方の効果に感動
服用してまず思った事は意外と抵抗なく飲める。最初は何の変化もなく頭痛は相変わらずしていたのですが、1週間もすると少し頻度が減った感じ。
1か月後には以前よりもかなり頭痛が無くなって、天気が悪い時でも大丈夫。お腹の調子は良い時もあれば悪い時もあるぐらいに少しずつではあるが改善している気がする。
2か月後には痛みの頻度も更に減ってきて、朝の頭痛がなくなった。おかげであれだけ飲んでいた鎮痛剤もほとんど飲んでいない。お腹を下すこともほとんどなくなってきた。
3か月後には頭痛・腹痛全くなし!現在は小さい頃からあるアトピー肌のお悩みについて漢方での体質改善に取り組まれています。こちらも経過は良好です。