症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2020/11/10 (火)

4回うまくいかなかった体外受精…体質改善して妊娠!

39歳、治療歴3年半
一週間前に採卵できた2つの卵が育たなかったとご来店。

もともと生理周期は規則正しく、検査も特に問題がなかったために2年半はタイミングをとった。
これまで体外受精を4回、以前の採卵でも受精しないことがあった。
ピルを服用する期間中は体調が悪く、飲み終わる頃には身体がきつくなるというのを繰り返している。

【体質】
疲れやすい、冷え性(足)、肩首・背中がこる、足のむくみ、目の下にくまができる、肌の乾燥、目の疲れと乾燥、鼻水でやすい、唇が荒れる 、便秘下痢の繰り返し、腹満・腹鳴音・ガス有り、ピルをのむと頻繁に目が覚める、軽いPMS

整体に行ったり、妊活に良いといわれるサプリメントを服用したり、色々と頑張られている中でなかなか結果が出ない状況は、身体はもちろん、お気持ちもとても辛かったと思います。
服用経過
1ヶ月後:途中で風邪をひかれる事もありましたが、ピルを飲み終える時の身体のきつさがなく、元気にすごせた。
2ヶ月後:採卵した卵の中で一つだけが無事に凍結をする事ができました!体調としては冷えはあまり変化の実感はないが、むくみが少しとれてきた。

このまま移植へとすすむ予定でしたが・・実は半年前に子宮筋腫の手術をされており、より良い状態にするためという流れで行なった子宮鏡の検査で異常がみつかり、すぐに移植とはなりませんでした。
しかし、それもまた体調を整えるために必要な期間だったのかもしれません。
しっかりと漢方を続け、移植をした後は、出血を防ぎ着床をサポートする漢方に。
その約10日後に陽性反応がでました!
妊娠中の経過
胎のうが確認される頃:つわりで食事ものどをとおらない状態。
これもまた、漢方的には血が子宮に集まり、衝脈の気が盛んになると、気というものは上がりやすい性質(肝気上逆)があるため、悪心嘔吐(胃気不降)が起こる自然な現象です。
気を降ろして吐き気を止める(降逆止嘔)半夏が配合されたつわりの漢方で少しずつ体調がよくなりました。

寡黙な方で治療の最中もあまり不平不満はもらさず、黙々と頑張っていらっしゃたのですが、妊娠後は表情が柔らかくなられたように感じます。
やはり不妊治療中の心身への負担は相当なものなのだと感じます。
これからも母子共に元気になっていただけるようサポートしていきたいと思います。