症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/24 (火)

便秘で眠れない!~脾胃湿熱からの心火旺~

3日で違ってきますよ

店をうろうろしているお母様と娘さんに声をかけたところ、娘さんが眠れなくて困っているとのこと。便秘でお腹も張り、出たとしてもコロコロの便。ゲップや胃のあたりも張る。と言って、今にも泣きそうな、大柄な20歳の娘さん。

漢方が良いですよと話したところ、でも高いんでしょ。とお母様。

まだ一週間程度とのことでしたので、三日分くらいで、ずいぶん違ってきますよ。と話しました。

お通じ改善と共に眠れるように

漢方的に考えてみると、熱邪(熱が悪さをする)により、病気の進行が体の内部まで行き、消化器系まで熱がこもってしまっていて、脾胃湿熱(もともと食べ過ぎや飲み過ぎによって混濁した水分が滞っていて、それが熱化した状態)、肝胆湿熱(自律神経系統にも熱が及んでいる状態)から、さらには心火旺(中枢神経系統にも熱が生じて眠れない、イライラする、錯乱しやすい状態)となっていると判断して、漢方薬をお出ししました。

翌日電話をして、状態を聞いてみると、便通が気持ちよく通じて、胸のつかえも取れたとのこと。3日目にはよく眠れたとのことでした。

即効性のあるもの、体質改善のもの

4日目に再来店された時には、顔の表情も穏やかになり、笑顔もありました。

この娘さんの場合、西洋医学的には、睡眠薬、便秘薬、胃腸薬となるでしょうか。漢方の良さは、全て体はつながっていて、一つの漢方ですべてが解消されていくという事。そのことが見事に証明できた症例です。

ただし、漢方薬にも即効性のあるものと、体質改善のものがあります。

それからは、体質改善の漢方に切り替え、続けて頂くことと致しました。

是非このような症状の方はご相談ください。