症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/24 (火)

ストレスや自律神経の乱れが原因の咳

咳が止まらないお客様

6年前に日本語の勉強で来日したアジア系のお客様。その後、そのまま日本で働いていらっしゃいます。日本語もとても堪能で、勉強熱心な方だなと感じました。

3年前の秋ごろから冬にかけて、毎年咳と痰が続き、マスクが手放せない生活。特に気温差や体が冷えた時にひどくなるとのことでした。

一度、母国に帰られたときは一時的に咳は止まったものの、日本に帰ってくるとまた出始めたようで、日本にいる間は付き合っていかなければいけないと感じたそうです。病院で治療をし、一時的に治ったものの、また症状が出始めご来店された時は薬を飲んでも効かなくなっている状態でした。

接客業のため仕事にも支障が出ており、咳のしすぎで腰やわき腹の痛みやだるさ、一度咳が出始めると止まらないため、息切れを起こすこともあり、お話をお伺いしている最中もとてもお辛いそうでした。

四季のある日本

年中温暖な気候(高温多湿)で生活してこられたので、日本の四季に順応できずに咳が出ていると考えられました。

特に、乾燥する秋~冬は、五臓でいう「肺」が損なわれやすい季節です。

1日で10度以上の気温の変化がある季節の変わり目は、自律神経のバランスが乱れやすくなっているのも一因と考えられました。

自律神経のバランスをとりながら、炎症を抑え、咳の症状をとっていく漢方を飲んでいただきました。

2か月で咳が全くでなくなった!

漢方を始めて10日、夜や人と話す時に咳が少し減ってきた。病院の薬は中止。

1ヶ月目、咳が減ってきている。黄色い痰が出る。

2ヶ月目、咳は出ていない!痰はまだ少し出るが白くなってきた。気になっていたおりものの臭いも減ってきた。

おりものについては先生からは「ストレスが原因」と言われて、病院で薬を飲んで治療をしていたそうですが、すっきり良くならず、ずっとお悩みだったそうです。

飲んでいただいた漢方は、自律神経を整え、痰湿を取る漢方だったので、同じ原因のおりものにも効果があったと思われます。このように、体全体を良くする漢方は、体の様々な不調を取ることができるというのが最大の魅力です。

 

故郷を離れて異国の地での生活がより健康に快適になりますように、見守らせていただきます。