症状別 漢方の教え

KAMPO KNOWLEDGE
更新日:2019/12/24 (火)

痛みの原因は不通則痛(ふつうそくつう)

痛みで夜眠れない

50代の女性。

3か月前から肩から手がしびれるようになり1か月前から物を持つのが辛く、痛みで夜起きるようになってしまいました。

痛みの為、気持ちもイライラする。手を使うお仕事で長時間続けているのもきつくなってきていました。

体質は、首、肩、背中のこりは30代からあり、手足の冷え、足がむくむ、天気の悪い時に頭痛、疲れるとめまい、水分は多く、コーヒーを1日5杯以上飲む、慢性胃炎で時々痛みが強く出る。

性格は我慢強いほうで、とにかくお仕事で毎日ストレスを感じている。ということでした。

痛みの原因は「不通則痛」

漢方では痛みの原因を「不通則痛」といって、体の巡りが悪くなっておこると考えられています。

このかたは気滞が強く、そのため、水も血も巡らなくなっていました。

特に、水分摂取が多く、足がむくんだり、頭痛がお天気によって左右されていたため、湿を取り除き、気の巡りを良くし、痛みを取っていく漢方薬を飲んでいただきました。

漢方薬と共にコーヒーの量も減らして頂きました。

まずは痛みを、そして根本的な改善を

漢方を飲み始めて1か月後には痛みは和らぎ、痛くて起きる事がなくなりました。

2か月後、朝だけしびれるがほとんど良くなりました。

このように、「先急後緩」といい、痛みを取ってあげることが先決でその後に根本の原因を良くしていきます。

この方の根本の原因は気滞です。今痛いのに、もとからしっかり良くしましょう。と言われても痛みの方を早くどうにかしたいですよね。

痛みが取れた今はストレスがあってもバランスが崩れないように、また、できるだけ元気にお仕事が続けられるように漢方を変更して続けていらっしゃいます。