閉経後からはじまった、のぼせ・フワフワ感
ベテランの美容師さんとして働くスラリとした50代の女性。
「閉経したとたんにひどくなった『のぼせとフワフワ感』汗も滴るほどで・・・」
お母様の介護もあり、すっかり疲れ切った表情でした。
今まで、色々な漢方薬を試されていましたが、いずれもスッキリとした効果が見られず。
その他にも疲れやすい、鬱々とした気分になりやすい、頭痛、肩こり、むくみ・・・付随する症状は多岐にわたっていました。
風の起こる原因
のぼせやふわふわ感を、漢方では「風」と表します。風が吹くと、木が揺れるように、人間の中に風が生じると、上部のほうに症状として出てきます。
風が生じる原因は、様々ありますが、今回「ストレス」による肝の乱れを整えることから始めていただきました。
服用経過
服用し始めて、半月後お母様が他界され、毎日泣いてばかりの日々。がまん強く、無駄口をたたかないタイプの女性ですが、さすがに発する言葉や声は力ないものでした。
1ヶ月後 少しイライラが減った?でも一番のお悩みののぼせ、フワフワ感は変化なし
1.5月後 のぼせと、フワフワ感は相変わらず
ここで、「ストレス」からではなく、元々の「胃腸」を整えて「風」を鎮める漢方に変更しました。
それから1週間後 「のぼせはあるが、症状が少し軽くなっています!肩こり、むくみなど他の症状も少しずつ改善しているみたい!」とお客様から連絡が入りました。
現在はのぼせの回数と症状が明らかに減り、むくみもなし、早朝に目が覚めて眠れないこともありましたが、今はそれもなく朝もスッキリ起きられるようになりました。
すぐれない顔色もほんのりサクラ色になったご様子が伺え、趣味の合気道も再開されるようになりました。
先本後標
漢方には先本後標という言葉があります。まずは根本的な大元を改善し、後から現れている症候を治すという教えです。
体質改善を始める場合、まずは胃腸系統から!というのは弊社代表の口癖です。今回も、まずは胃腸系統から始めることで、症状が動き出した例でした。
のぼせ、フワフワ感ひとつを取っても、原因は人それぞれで大変複雑です。飲んでいただきながら、細かく状態を確認し、その時々で最適な漢方薬をお出しできるよう努めております。同じ山でも色々な登山道があるように、漢方薬は同じ症状に対して様々な改善プロセスがあります。漢方のプロとして最短の登山道を示せるよう自己研鑽を積んでまいります。よろしくお願いします。